年齢による欲しい車の変化。
昔はスーパーカーにしか興味が無かった。
続いてスポーツカーだ。バイクはスポーツバイクが好きだった。速くてカッコいい車にのみ興味があったが年齢を重ねて大きく変化してきた自動車趣味。
セダン車など1mmも興味が無かった少年時代
冒頭にも述べたように若かりし頃はスポーツカーのみに興味があり、自分自身が車好きになったきっかけもまさにそこだった。
ある程度年数を経てから知り合いがディアブロを持っていたので見せてもらった。
彼はディアブロよりも最近購入したベントレーのフライングスパーの方が自慢で、頼んでも無いのに内装まで見ろと全部見せてくれたが、飼い犬が拾って来たそこら辺の木の枝でも見るように興味がわかなかった。
同じ1000万円でこんなにカッコいい赤や黄色のスーパースポーツカーが買えるのに、値落ちしてしかもダサい、誰にも注目されないこんなオッサン車を買う人は頭がおかしいんじゃないか?!とすら思ったほどだ。
全く持って理解不能な行動に見えたこれらの車を購入する層だったが、理解不能な顔をしていたのは自分の方だった。
さて先日はBMWへ行ってM4カブリオレと740iエクセレンスの試乗をさせてもらった。
どちらも本当に気になっている車だ。
当然乗っていてアドレナリンが出る楽しい車は言うまでもなくM4カブリオレ。
切れ味鋭いレスポンスも盛大に轟くサウンドも、そしてそれらをオープンで楽しめる環境も全て素晴らしくてこれは手元に置いておきたいとも思った。
が、家族みんなで出掛けるには乗り心地が少々悪く狭い。
そしてこの車はその加速感こそ魅力の一つだが、大切な子どもを乗せて万が一事故を起こしたりしたら大変だ。みんなで出掛ける時はただののんびりオープンカーになる。
それならば、と乗せてもらった740iは凄く快適だった。
後ろで寝ようが起きてようが快適に目的に到着できる。
M4のように変速の度に同乗者の体が前後に揺すられることも無い。
結局自分1人の事を考えればスポーツカーになるけれど、家族みんなで出掛けるもしくは子どもと2人で出かける事を考えるとセダンやSUVの方が使い勝手が良い。
そして自分自身も加齢とともに刺激ばかりではなく快適性を求めるようになった。
なんせ10年前に比べて疲労の回復が遅い。
車が主役、人が主役
スポーツカーは車が主役だ。
カッコイイ車のために乗り手が多少我慢する事になる。
大してラグジュアリーカーは人が主役だ。
乗員みんなが快適な旅で楽しく思い出を作れるように車が徹底して裏方に周り、高級ホテルのようにおもてなししてくれる。
スーパーカーで行ったら大変だ。
視界不良によるストレス、頻繁に給油する事のストレス、乗り心地の悪さによるストレス、車内の騒音によるストレス、乗り降り時のストレス、荷物が乗らないストレス、段差を乗り越えられないストレス、停まる駐車場全てで『これ何cc?』と聞かれるストレス、、これらのため目的地に着いた時にはヘトヘトになっていて、観光どころではない。
上記のストレスをスーパーカーに近い動力性能を持ちながら全て快適に変えてしまったのがラグジュアリーカーだ。
年齢を重ねた今は大きめのセダンなどの良さがよくわかって、気が付くとそんな車ばかりを目で追っている。