本当にいい車は市場に出てこない。
知り合いに比べ物にならない程の車好きな人がいる。
数十台の車を所有しているが彼曰く『本当にいい車はネットの中古車情報にはまず載らない』のだという。
本当にいい車がネットに出てこない理由とは。
庶民が見るネットは下の世界
ネットに出ている中古車なんて良くない車ばかり。
この話を初めて聞いた時は何言ってるんだ?という気持ちになった事を覚えている。覚えているが今では学習して何が言いたいかよくわかる。
これは一部の高級車や希少車に限った話かもしれないが、流通台数の少ない車であれば概ね当てはまるだろう。
我々一般人はネットに上がっている中古車を見る。
そしてそのカラーや程度、走行距離からお店や販売条件を見て購入を検討する。そんな車が全て良くないとは一体どういうことなのか聞いてみたところ、高級車や希少車業界ならではの事情があった。
いい車があったとする。
ここで言ういい車と言うのは程度は勿論、希少性やその車両の持つヒストリー、整備歴なども含む。
そんな車は大抵誰かに売る話が出た時点で、ネットなんかに掲載される前にお金持ちの間や超常連さんの間であっという間に話が決まってしまう。
『Aさん、いよいよあの車手放すってね。』
Bさん「ほんとに。俺欲しいな。いくらで出すか聞いておいて。」
とまぁこんな様子で話がトントン拍子に決まっていくそうだ。
この後にBさんが条件に納得しない場合はCさんに、Dさんに、Eさんに。
そのお店が、そのネットワークが持つトップの顧客層に話が回る。
そしてそれでも話が決まらないと特に大切ではないけど、押せば買う可能性がある例えば自分のような顧客のところに話がまわって来る。自分が断ると同レベルか下位レベルの次の誰かへ行く。
それでも買い手がつかない車両が初めてネットに並ぶ。
これだけのたくさんの目の肥えた太客たちの誰にも決めてもらえなかった、引き取り手無しの車がネット行きになるので中古車販売サイトに出てる車に良い車など無い、という話になる。
新型のランボルギーニやフェラーリが発表された時には既に全車完売は今では当然の流れ。随分前から主要顧客のところには販売の話がいっている。世間一般にオープンになった後はもう買う事はできない。
今のところランボルギーニウラカンの後継モデルはV8ツインターボ?位の情報レベルだが、既に上位顧客のところへは購入に関する話がいっている。
詳細がネットニュースに出た頃には既に注文できないか納期数年待ち確定。
こうした事からこれらのスーパークラスの車を買う顧客はネットを見て購入するのでは既に遅い。優先的に情報を回してもらえる立ち位置に居続ける事が重要になってくる。
これらが総合してネットに出ている車に良い車は無いと言われる所以。
本当にいい車ならその世界の”身内”が買ってるからね、既に。