営業時代の昔話。
過去にはいろんな仕事をしたことがあったが、その中でもっともコミュニケーションスキルがものを言うのは営業の仕事だった。営業マン時代、自分が気を付けていた事はたくさんあるけれど、今日はその中の約束の5分のお話。
約束は守る
実はたいしたことでも何でもなく、超絶初歩的な約束を守るというだけの話なんだ。
何を売るにしてもお客さんに時間を作ってもらう事が大切。
そうしないと何も始まらないような状況だったが、営業職の人が呼んでも無いのに自宅に来て喜ぶ人はまずいない。
『是非うちに来てください!営業して欲しいです!!お話聞きたいです!』
と喜ぶおかしな人がいるだろうか。
少なくとも自分の営業時代は1人も出会わなかった。
みんな、ゴミでも見るような目で見て電話もガチャ切りされるような、そんな扱いだった。
昔でこそ、そんなことが通用したがコロナ後の現代ではそんな営業手法は犬にすら通用しないだろう。
で、何をしたのかって何のことは無い。
『5分だけでいいので話をさせてください。それ以上時間を取らせることも押し売りする事もしません。』
と話してその通りにしただけなんだ。
過去に似たような事を言う人は山ほど見たことがあったけれど、約束を守った人は1人も見たことが無かった。
みんな、5分だけ、一瞬だけ、15分だけとか言って2時間以上話し続ける。
それを辞めたいと思った。
話は予定では5分で完結できるように準備していくけれど、途中のお客さんの質問や話の流れによっては最後まで行かない事も多々ある。
そんなときも、時計を見ながら話して5分経ったらそこで話を辞める。
いきなり。
それで、
『話は途中になってしまいましたが約束の5分が経過しました。この度は貴重なお時間を5分も下さってありがとうございます!!』
そして席を立つ。帰る。
そのまま帰る事もあればお客さんがあと少しだけと引き留めてくれる事もある。
これは様々だ。
しかし、まずはじめに自分で約束した事を守った。
自分が言葉にして相手に約束した事を守る。
フィーリングが合いそうなお客さんであれば”また後日に今度は30分ほどお時間頂いてもいいか?”などの話ができる。
一度約束をしっかりと守る事によって他の何もない営業よりも一歩、信頼が出来る。
勿論合わない人もいる。それは仕方ない。
仕事をするうえで効率的に進められるかどうかは超重要。
しかし、人が相手の場合はこの限りではない。
むしろ、それが効果的かどうかの方が重要度は大きいと考える。
効率が良くても結果に繋がらなければ全く評価されない営業の世界。
だから効率が悪くても効果的と思われる行動に全力を注いだ。
みんながやらないからこそ
5分だけいいすか5分だけ!!
3分だけ下さい!一瞬で終わるんで!!
15分だけ貰っていいですか?!
こういうの言う人はたくさん見たことあるけれど、本当にその通りにやった人は見たことがない。
どれもそれ以上に拘束される。
それなので約束を守る。些細な事だが、みんなが出来ない&たいして意識してないからこそ、相手に強い印象を残す事が出来る。
キリのいい所まですらもしゃべらない。
『それでは当社の商品についてなのですが、従来ですとこのように課、、、、時間になったのでここで終了にします。』
時間が大事。自分の時間も大切だが相手の時間も大切。
営業時代に意識していた事の1つだけど、こんな感じで色々気にして考えてやっていた。全部今に生きてる。
約束は守ろう。些細な事ほど守られると嬉しいよね。