金持ち喧嘩せず。
お金持ちは喧嘩せず怒らない、昔からよく言われている事である。
ある面では正解だと思うし、ある面では外れていると思う。自分自身の経験から考えてみよう。
怒っているが怒りの表現の仕方が相手によって違う
お金持ちと言っても様々だ。
どこのラインからお金持ちと感じるかは様々だが、自分の交流のある範囲で保有資産が間違いなく1億円を超えている人に限定して考えてみた。
有形無形問わず1億円以上の資産を持つ人が滅多に怒らないか、と言われればそんな事はない。
むしろ短気な人もいるように見える。
ただ、怒りを向ける対象が限定されるのかもしれない。
以前、楽しく会社で雑談中に相手の社長は自社の従業員に、ピンポイントで電気を点けるように指示をした。『そこのスポット点けてくれる?』と穏やかに。
すると、見てないので分からないが電気のスイッチがいっぱいあって、その従業員の方は分からなかったのだろう。
指示した場所以外のスポットが点いたり消えたりと試行錯誤している。
①従業員に指示をした
②スポットがあちこちチカチカ、指示したスポットは点かず
③社長の顔がフェラーリのF1マシンよりも赤くなる
この間僅か5秒ほど。
激昂してフロア中に怒声が響いた。電気1つもロクに点けられないのかと。
そんなに怒らなくても、、、と気の毒に思っていたのだが、こうしたことはしばしば起こる。この事を見れば金持ちは怒らないというのは真実ではない。
しかし、自分を始め他の会社や、いわゆる外の人間に対してこのような振る舞いをしている人は確かにほとんど見ていない。
”確実に今の発言はダメだろ、、、、”
とその社長に第三者が失礼な事を言っても、
『、、、、。ま、そういうお考えならいいんじゃないですか。』
と静かに返してそれでおしまい。
絶対怒ってる。
でもあからさまな怒りを表現しない。
ここを見れば金持ちは怒らないというのはホントである。
以前読んだ元国税局員のさんきゅう倉田さんも同様の事を言っていた。
とにかく怒らない、滅多なことでは怒らない
社長も、仕事中は怒るかもしれません。しかし、仕事が終わって社外の人と会う場合は、決して怒りません。他の社長に失礼なことを言われようと、お付きの部下がミスをしようと人前では怒りません。
一人だけ、元大臣のタニマチをやっているのに、寿司屋で一緒になった中堅の政治家が自分に挨拶をしなかったとき、烈火のごとく怒って秘書に電話をしている社長を見たことがありますが、基本的には怒りません。
ちなみに、中堅の政治家は電話から15分ほど経って、慌てた様子で謝罪と挨拶に来ていました。
怒りは、余裕の無さの現れです。裕福だと、怒りの感情を発露する機会は減るように思います。金持ち喧嘩せず、にも通じます。
「うなるほどお金持ちなおじさん」意外な6つの共通点
さんきゅう倉田
otonasalone.jp
このように相手によって怒りを表現が変わる(変えている)可能性があるが、誰に対しても大騒ぎしている人は見たことがない。
怒った方がいい時もある
毎日怒っていると鬱陶しがられるし、人も離れていく。
それじゃ何があっても怒らない方がいいのかと言うとそうでないと思う。
優しくて、恋人が浮気しようが遅刻しようが、約束を破ろうが怒らず許してしまう人もいる。どうでもいい人なら良いのだが、今後も良い関係を築きたいのであれば、そんな時は怒るべきだと思う。
子育てもしかり。
カワイイばかりで何をやっても怒らないと、子どもは何をやっても良いんだと学習してしまう。
普段怒らない人が怒るからこそ効果がある。
適切なタイミングで叱る事も必要だ。
その時がいつかと見極める事がとても難しいのだけどね。