貸す方が悪い。
個人間カーシェアリング(エニカ等)で貸し出した車が勝手に売却される被害が続発しているようだ。世の中悪い人は多いので参加する以上は、ついてまわるリスクだと認識して利用したいもの。
事件の概要と手口、そして対策について考えてみた。
エニカで貸し出した車がジモティーに売却される
今回実際に起こった事件の概要は下記である。
A氏の場合「GT-R(24時間3万5000円)」
エニカで予約したドライバーにクルマを貸し出したあと、A氏が知らないところで別の人物に乗り換えられて、関東地方の中古車店(事前に地域掲示板『ジモティー』の中古車販売コーナーにて商談成立)に直行。
中古車店に向かう間にGT-Rから車検証を探し出してコピーし免許証と委任状を偽造。
その後、中古車店にクルマを持ち込んで600万円を受け取り、「譲渡証明書と印鑑証明はのちほど届ける」といわれた中古車店は「個人売買ではよくあること」と思って待っていたが連絡なしだったようです。
そのため、車内にあった書類からA氏の連絡先を知って電話をしたところ、エニカで貸し出し中であることが分かったといいます。
「クルマ持ち逃げ」被害多発! GT-Rを勝手に600万円で売却 個人間貸出からネット掲示板に盗難出品の実態とは
くるまのニュース
貸した車が売却されてしまったわけだが、失礼を承知で言うと全体的に緊張感が微塵もない話に聞こえてしまった。
エニカというサービスは使ったことがないのでわからないが、よくGTRを24時間35000円程度で見ず知らずの個人に貸すな、、、というオーナーに思う所と、譲渡証明と印鑑証明もない状態でよく600万円もの大金を渡したな、、、という中古車店に思う所。
このような隙をつかれて犯罪が起こっているわけだが、被害者側(GTRオーナーと中古車店)にも確実に非はある。
個人間カーシェアリングで気をつけること
今後の対策として個人間カーシェアリングに自分の車を貸し出す場合は、特に以下の事に注意が必要になるという。
・利用登録して日が浅い。レビュー評価は「新規」または「評価5以下」
・短期間で1000万円以上の高級車ばかり借りている(事前調査と評価獲得が目的) ・問い合わせのDMで走行距離やオプション装備、購入時期などを聞いてくる。(ジモティーなどに出品する際の情報として記載するため)
・ドラレコの有無を確認する。(とくに、「車内にドラレコがついているか?」を聞いてきたら危険)
あとは車検証の置き場所を訊いてきたり、、、。
確かに気をつける事と言えばそうなのだが、自分には賛同できない事が多い。
上記にある注意事項はごもっともな事ばかりなのだが、本当に大事で車を守りたいのであれば
他人には貸さない
これ一択ではないだろうか。
自分で苦労して購入した人も多いだろう。
もしかしたらカーシェアリングでちょっとしたお小遣い稼ぎにはなるのかもしれない。
でも、高級時計を個人の売買で現物を見せて欲しいと言われて、現場で鈍器で殴られて奪われたり、車を勝手に売られてしまうような世の中ではリスクが高すぎる。
それに、安全に貸せるとしても自分だったら赤の他人に勝手に車を使われるのは御免だ。
以前、ランボルギーニに乗る友人は高級ホテルが好きで良く行くと話していた。しかし、バレーサービスは絶対に利用しないとも言っていた。
保険に入っているホテルのスタッフでさえ、自分の車を運転させるのは嫌だから、と。
自分の大切なモノであれば他人に預けることなく、自分で管理する。
これは貴重品管理の鉄則である。