最高のバイク。
万能なものなんてないが、限りなく万能に近く素晴らしいバイクだ。
初めてのSS購入時はポジションのキツさ等含め、恐る恐る購入したわけだが結果として最高。
実際最高のバイクの証拠として、同じバイクを2度購入している。
少し電子制御のいい塩梅
このS1000RRはBMWモトラッドのスポーツ部門におけるフラッグシップバイクである。
打倒日本車勢を目指して開発されたであろうマシンだが、2012年にマイナーチェンジしカウルの形状等小変更がなされている。
2012年~2014年モデルが初めてマイナーチェンジが施されたモデルで、2014年の途中からは大幅にデザインが変わる次期モデルへモデルチェンジしている。
俺はこの2014年モデルまでのヘッドライトが大好きだ。
優しい目と吊り上がった目。
ツーリングにも使える優しさとレースで発揮する速さの二面性を現わしているようにも見える。
非対称なのはヘッドライトだけではなく、カウルも左右非対称のデザインになっているのだ。
とても手がかかっていて所有欲が満たされる。
走行モードがレイン、スポーツ等何種類か選べるがツーリングレベルではほとんど、どれも変わらない。
主に高回転のハイパワー域で変化があるのかもしれないが、アクセルのレスポンスが良くなるのと、セーフティデバイスの介入レベルが下がるのが主な変更点だ。
快晴のツーリングでトラクションコントロール介入度MAXのレインモードで走ってても全く問題ない。
遅いどころかむしろ速過ぎる。
俺はトラクションコントロールが効いている方が安心して乗れるので、いつものツーリング時はデフォルトのレインモードのままだ。
現行モデルに比べてまだまだアナログ要素が大きいので、バイク用品量販店でも整備やチューンをしてもらえるというメリットもある。
BMW S1000RR 2013
全長・全高・全幅
2056mm × 1138mm × 826mm
燃料タンク容量
17.5l
排気量
999cc
エンジンタイプ
最高出力
156ps(115kw)/10000rpm
最大トルク
11.2kg・m(110N・m)/10000rpm
車体重量(乾燥重量)
178kg
車体重量(装備重量)
204kg
シート高
820mm
フロントタイヤサイズ 120/70ZR17
リアタイヤサイズ 190/55ZR17
日本仕様の馬力はこれでも抑えられているのだが、ちょっとした追加費用でフルパワー仕様に変更することも可能。その場合200馬力近いパワーになるのだが、抑えられた156psでも車の馬力に換算すれば780ps。
これで遅いという人は相当だと言える。
視認性は良い。
何といっても魅力はこのチグハグなおめめ。
右側のカウルはサメみたいなデザインになっている。
市街地走行
ダメってことはないが、市街地走行は得意な方ではない。
スピードにある程度乗ると風が上半身を押し上げてくれるので、疲労が少ない。しかし、走行スピードが低く頻繁に信号で引っかかる街中では、手首や腰にかかる負担が大きく、疲労感に直結する。
また、アイドリングが続くとエンジンの熱も相当なものだ。
夏場にジーパンで乗っていたら火傷で水膨れが出来てしまった。
何よりも街中走行は楽しくない。
だが、街中でも一つだけ魅力があった。
周囲を建物に囲まれているような場所では、ハモったようなエンジン音が良く聞こえ、とても運転していて気持ちいい。
このバイク、純正でアクラポビッチのサイレンサーが装着されているが、とても音が良い。
ギア比とか半クラとかの気難しさは皆無。
あくまで、SS全般に言えるようなライディングポジションに起因する問題だ。
高速重視の前傾なバイクだと、高速走行はまさに水を得た魚状態で叫びたくなるくらい快適だ。ただし、街中は辛い。
反対にハーレーのようなアメリカンは上体が起きているため、街中でも全く苦にならない。ただし、高速走行は最高に苦手である。
先日ハーレー乗りの知人が『全部高速道路で500km位ツーリングした。風圧が辛過ぎて死ぬかと思った』だそうである。
どっちを重要視するかで変わってしまうのだ、これは仕方ない。
加速チェック
加速力に関してはもう無敵である。何も言うことはない。
クローズドコース以外でアクセル全開なんて不可能な速さである。
景色がひずんで見えるほどの加速力を発揮する。
アクセルを強く回すとヘルメットが顔に食い込んでくるような感覚だ。
その際の、高まっていく排気音とエンジン音、吸気音が素晴らしくアドレナリン出まくり!
とどまるところを知らない加速力と至高のサウンドを同時に楽しむことができる。
高速道路で走っているときもトップ6速で追い越し時はシフトダウン不要だ。
草津温泉のようにパワーがドバドバと湧き上がっている。
総評
モンスターパワーだが気難しいところはゼロ。
6速に50km/hで入るし、半クラだけで発進することも容易だ。
それにドゥカティと違って、走りに振ったバイクなのに飛ばさなくても楽しい。
ゆっくり走っているときのサウンドは空冷サウンドのポルシェのようでもある。
飛ばすとレーシングカーだ。
このバイクはツナギを着て走り込むのは勿論得意だ。
ただ、ラフな服装で法定速度くらいで流していても、サウンドとフィーリングが最高に気持ちいのである。
俺は以前、長距離ツーリングに使いたくてハーレーのロードキングクラシックを購入した。しかし、長距離を走るのが楽しくなく3000kmほど走って手放してしまった。
今このS1000RRに乗り換えて1万km以上走っている。
これからも乗り続けるし、今後もお気に入りのバイクでい続けるだろう。
BMWS1000RR、100点満点の最高のバイクである。