最新エンジンのクラシック仕様。
ミルウォーキー114エンジンを搭載したハーレーダビッドソンハイウェイキング。
納車日はただ帰ってきただけで終わってしまったが、今日はその後初めて100kmほどツーリングに使ってみた。
今後乗り込んでいくと変わるだろうけれど、初めてまとまった距離を走った感想。
シート高が結構インパクトある
ハーレーはその他ブランドのバイクに比べて断トツ重い。
論外級の重さなんだ。
それは軽量化のためにプラスチック類をほとんど使用せず、全てクロームメッキされた金属を使っているからこそ、そして安定感のある走りを支えるからこその仕様である事はわかるのだが、それにしても久しぶりに乗って笑った。
重すぎて。
ここ何年かで乗ったバイクの重さはこんな感じだ。
S1000RR 202kg
VFR 243kg
CB1100EX 256kg
ハイウェイキング 385kg
ガレージ内でハイウェイキングを動かした後にS1000RRを動かすと冗談じゃなくてママチャリ位に感じる。
で、こんな重たいハーレーもどれも大体車高が低いので足つきが良い。
スポーツバイクは運動性確保のためシート高(座るところの高さ)が高くつま先ツンツン状態になる事が多い。対してハーレーはコーナリング性能などはスポーツバイクに比べれば捨てている状態なので、見た目重視でシート高も車高も低い。
よって踵までベッタリつくので重くても信号待ちで両足で支えることができ、安心感がある。
だがしかし!!
このハイウェイキングはクラシックタイプの背の高いシートが装着されているので乗り心地は素晴らしいがシート高が790mmスポーツバイク並の高さになっており、座布団のように幅広なので足をつくときはガニ股になり両足がつかない。
これが久しぶりに運転するハーレーの難易度をあげる。
購入店で
『シート高めなのでローダウンやシートを薄く加工する人も多いけれど、純正のままで大丈夫ですか?』
と聞かれたので、普段からシート高の高いスポーツバイクに乗っているので大丈夫と話したが、想像以上にシートの横幅が大きく全然大丈夫ではなかった。
街中の走行
さて乗車。
ウインドシールドがアイコニックなカラーリングなので気に入っている。
が、結構風を遮ってくれるので今みたいに夏の時期は暑い。風が当たらないんだ。
街乗りは運転が慣れないのと足つきが悪いとが合わさって怖い。
動き出したら後ろにお尻をずらし、信号で停まりそうなときは一番シートの細い前まで移動して足つきの悪さをカバーする方法を編み出した。
1868ccだがセッティングのせいか重さのせいか、クラッチだけでスルスルと動き出す、、、程の力はない様子。
ブレーキは普段乗ってる軽量なスポーツバイクと比べると、ブレーキパッドがこんにゃくなんじゃないかって位効かない。
見ればわかるがバイク自体が焦らずゆっくり走るように促してくれる。
高速道路走行
ハイウェイキングという名称だがハイウェイの定義が本国と日本とでは異なる。
ハイウェイと聞けば日本では高速道路のみを指す。本国では幹線道路の事を指す。
なので事前にそれを頭に入れておくとすんなりとバイクの事を理解しやすい。
というのもこのバイク。
高速道路での高速度域での連続走行はあまり得意ではない。
一番の理由はシートなのは間違いない。
大きなウィンドシールドがついているものの、シート高が高いので頭が全部ウインドシールドの上に出る。
走行風は多少軽減されつつも基本的には顔に喰らうので、風切り音も相当なもの。
だからと言って極端に猫背になって乗れば風は防げるがアホに見える。
法定速度でのんびりと走り続ける分には問題ない。
オートクルーズもついている。
だが一時的に追越のために速度を上げると風の影響は結構受けるなという印象。
これしか乗っていなければ快適至極と思うかもしれないが、その他フルカウルのスポーツやツーリングバイクと比べるとそこまでの快適さには及ばない。
これがハイウェイキングの注意ポイント。
ハイウェイの解釈の違いか。
横から見るとこんな感じでシート下にスプリングが入っていて高さがある。
サスペンションが付いているハーレー本体の上にスプリング付のシートがついているので乗り心地は極上。
だが、ウインドシールドの上に顔が出て足がつかないという些細な欠点が生じる。
通常のハーレーのシートはこのように浮いておらず、下のマゼンタのボディに沿うようにシートが取り付けられているからね。この差はかなり大きい。
高速道路や一定程度走り続けられる時は後ろに座る。
信号待ちで足をつく必要がある時は前に移動して細身になっている部分を利用して足をつく。
このバイクに乗るための理想的な身長は180cm~と思われる。
自分は170cm代なのでかなり厳しい。
ハードケースは開けるのが簡単でハンドバッグがそのまま入る。まだ余裕がある。
そしてハードケースに鍵もかけられる。
便利!
ハイウェイキングの運転席からの眺め。
ほとんど信号のない道を走ると最高に楽しいしストレスもゼロになる。
が、この手の道はどんなバイクや車で走っても快適だ。
フロントフェンダー下のクロームの飾りも素晴らしい。クラシカル度MAX。ホワイトウォールタイヤにクロームのスポークホイール。
洗うのが大変なものばかり!涙
初回走行後の総評
混雑した街中は自分が適正サイズでないため、足つきが悪くあまり得意ではないが高速道路はゆっくり走るだけなら問題なし。ゆっくり以外で走ると問題が生じる。
広域農道などツーリングにピッタリな道は最高にはまる。
だが、この手の道はどのバイクでも快適だ。
こうやってみると美しい事以外たいして取り柄の無いバイクにも見えない事もないが、エンジンの鼓動感や運転席からのハイウェイキングの眩しいほどのクロームや塗装を見ながら走るのは、他のバイクには無い魅力なのである。
走行性能に特筆すべきところはあんまりない。
だが、走る宝石感と所有欲満足度は所有する全バイク中最大。
しょっちゅう止まるし時間が狂う彫金ビッチリの雲上時計みたいだ。
走りに関しては走りに特化したバイクが強いが、このバイクは走る歴史そのもの。
また今後走り込んで行ったらこの評価は簡単に覆るかもしれない。なんせまだ100kmしか走ってないからね。不満が多いように見えるかもしれないが充分気に入ってる。
これからも天気の良い日には楽しもうと思う。