いつでも気になる存在。
前作に当たるスズキの660ccエンジンを搭載するセブン160が生産終了になってから数年。当時は軽自動車としては高すぎる!などと批判する声もあったものの、本体価格は407万円から。
その後継機となるセブン170は同じくスズキの660ccエンジンを搭載し、本体価格は539万円だ。軽自動車として見れば頂上決戦レベルの高さである。
個人的には大好きなセブン
自動車のパワーと重さは重要な関係にある。
どんなにパワーがあっても重たいのでは前に進まない。反対に小さなエンジンでも車体が軽ければ俊敏な加速力で軽快に走る。
このセブンは軽さを極限まで求めたモデルだ。
今回発売されるセブン170の乾燥重量は440kg。
二輪車でもハーレー等、このくらいの車重があるバイクは普通にある。一般的な軽自動車の半分かそれ以下の重さなのだ。
エンジンは660ccのスズキのエンジンを搭載するが、馬力は85PSにパワーアップされている。この自動車の馬力は車の重さを1トンとして出されるので、約半分の車重しかないセブン170は85PS×2で170PS相当というのが名前だ。
ケータハムカーズ・ジャパン(エスシーアイ)は9月23日、スズキ製660ccターボエンジンを搭載する軽自動車「SEVEN 170」を販売開始した。ロード志向の「S」とサーキット志向の「R」の2つのモデルから選択でき、価格はSEVEN 170Sが539万円、SEVEN 170Rが561万円。
英国ケータハムカーズが同日発表したSEVEN 170は、2014年12月に発売された「SEVEN 160」の後継モデル。ケータハム史上最軽量の量産車となり、日本の軽自動車の規格に準拠。SEVEN 170のボディサイズは3100×1470×1090mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースが2225mm。現在生産されているケータハムブランドの最軽量モデルを表すだけでなく、全幅が1470mmとなり現行販売モデルよりも105mm狭く最小のセブンともなる。
初期セブンのパイオニア精神を忠実に守り、「簡素化と軽量化」を実現するため、SEVEN 170 の車両重量(オプション装備による最軽量乾燥重量)は440kg。タイヤサイズは155/65R14で、ライブリアアクスルサスペンションが組み合わされる。
最高出力62.6kW(85PS)、最大トルク116Nm(11.8kgf/m)を発生するスズキ製660ccターボエンジンを搭載して、パワーウエイトレシオは193PS/t、0-100km/h加速は6.9秒、最高速は160km/hを超える。ケータハムではULEZ とEuro 6 の両方に適合したケータハムモデル史上最も環境に優しいモデルの1つであると強調している。
Car Watch
ケータハム、スズキ製660ccターボエンジン搭載の軽自動車「SEVEN 170」販売開始 539万円から
便利な世の中だからこそ不便に魅力がある
相手が人であろうとモノであろうと、便利で何でもできる物よりも1点だけ飛びぬけて魅力がある物の方が輝いて見える事が多い。
結局贅沢は心の満足につながらないという良い例だ。
しばらく前にBMWのM8コンペティションとアバルト595コンペティツィオーネに乗ったのだが、同じコンペティションでも595は覚えていてもM8はほとんど覚えていない。
確かM8コンペティションは速くて静かで快適で、シートヒーターがあって、座り心地が良くて、段差も静かに通過することが出来て、、、という車だったのだが対してアバルト595コンペティツィオーネは騒々しい、乗り味が硬い、楽しいという印象しかない。
コンペティションというのは競技や競争の意味だが、よりその意味に近い乗り味をしているのは間違いなく595だ。
一見高価でより魅力的に見えるM8だが、乗って楽しいのは断然595だった。
そして今回のセブン170は誰がどう見ても595よりだ。
快適装備のほとんどを省いて、軽量化と走りに全振りした車はきっと楽しいだろう。
便利が当たり前になった現代社会。
いまだにこうした原初の姿に近い車が新車で販売されるのは嬉しい。