お互いそれぞれの領域に踏み込んでいる。
昨年はBMWモトラッドがハーレーの得意分野であるクルーザー部門に新型車を投入した。R18である。たまげるほど巨大で横に飛び出したエンジンを持つバイクだが、値段も初回モデルは約300万円と強気価格。勿論細かなところまで作り込まれているが、この金額を出すなら本家のハーレー、、、と自分なら思ってしまう。
そうしたら今度はハーレーがアドベンチャーモデルを出すのだと!
それはBMWモトラッドの一番の売りのジャンル!ほほーっ!
一番気になるのは見た目
今は時代の変わり目であることは間違いないのだが、それぞれネタ切れというかマンネリ化打破のため、各社新しい事には果敢に挑戦している。ハーレーは金太郎飴のごとくクルーザーを押してきたが、それが功を奏して我々は『クルーザー=ハーレー』という図式が頭に叩き込まれている。
そして昨年そこへBMWがR18で挑戦した。
実際は挑戦したわけではないのだが、発売前に業界関係者と話してもみなが口を揃えて
『今度BMWもハーレーみたいなの出すよ。』
と言っていた。
この道何十年の業界の人の目にも、R18はハーレーみたいなバイクと映っている。
言い訳はできないだろう。
自分はBMWのバイクであるS1000RRを所有している。だから当然、BMWの事も好きなのだが、このR18は売り上げという面ではきっと苦戦するだろう。
運転する上でもあの飛び出したエンジン、絶対邪魔だって、、、。
そうしたら今度はハーレーがアドベンチャーモデルを出すというのだ。
アドベンチャーモデルはBMWが最も得意とするジャンルの1つで、オフロードのような荒れ地を走り回るバイクだ。
ハーレーが出すそのバイクは”Pan America(パンアメリカ)”というのだそうだ。
エンジンは新型 水冷Revolution Max 1250ccVツインエンジンで60°の狭角Vツイン。
バランスシャフトを装備し、ツアラーモデルにはやっかいな振動を解消しているそうだ。
エンジンの出力は145馬力以上を発揮、トルクは120Nm以上。
水冷なのね。
予想外に高出力だが、それよりも驚いたのはその見た目だ。
これがパンアメリカである。
なんだこれは、、、。
エンジンもビールの栓抜きみたいだ。
ダサいってことはないけど、最高にカッコ悪い。
あ、同じことか。
デジタルメーターだ。
荒野をバックにしてもやはりカッコ悪い。
このくらい離れると色が黒いのでよく見えず、そこまで悪く見えない。
ジャンピング!!
新しい事をすると必ず批判する人が出てくる。
昔ハーレーが水冷エンジンのVロッドを出した時も、それはそれは非難されたものだ。
しかし、結局Vロッドはボチボチ受け入れられ、バリエーションモデルもいくつか出た。
今回のアドベンチャーモデルもそうなるのかもしれない。
見慣れないので余計にそう見えるのだろうけれど、現状魅力的なデザインのバイクには見えない。現車を見たら違うかもしれないが。
バイクの見た目って車以上に重要だ。
理由はバイクは総じて性能は高い。大型二輪はどれに乗っても速すぎる。
つまり、どれ乗ってもアクセル全開に出来ないほど速いのであれば、後は見た目で選ぶことになるのだ。
詳細は近々発表されるだろうけれど、これが受け入れられてBMWのアドベンチャーモデルのシェアを脅かすことになったら、ちょっと面白い。