15年間憧れているバイク。
それぞれ子どもの頃、特に若い頃に影響を受けたものは年齢を重ねてもずっと気になるものである。自分の場合はこのDUCATIの999。
20代前半の免許取り立ての頃、ハーレーのファットボーイを購入してあちこちツーリングしてまわってるときに出会ったこのバイク。
今でも忘れない魅力的なデザインと盛大なメカノイズを放っていたのである。
自分自身のバイク遍歴
初めて買ったバイクはスズキのイントルーダークラシック400である。
しかし、一緒にツーリング仲間と出かけると、周りはハーレーばかりで速くてついて行けないし、エンジン音も周りにかき消されてしまう。
イントルーダークラシックも悪いバイクではない。
しかし、”ハーレー風バイクではだめだ!ハーレーを買わなくては!!”
そう思ってまずは教習所に通った。
車と違ってバイクの場合、401cc以上のバイクに乗るためには大型二輪の免許が中型二輪とは別に必要なのだ。
そして免許を取得してハーレーのヘリテイジソフテイルクラシックが欲しかったのだが、行った先のハーレー正規店で
『在庫車のファットボーイへ、ヘリテイジ同等の装備を付けるからそれにしなさい!』
とまんまと言いくるめられ、そこの新車在庫のファットボーイをバッグ等を付けてもらって購入したのである。
ファットボーイ以降はDUCATIモンスター1100EVO、ハーレーロードキングクラシック、S1000RR(②回購入)と続くわけだが、このファットボーイ時代に長野県の道の駅でたまたま見かけたのが、DUCATIの999なのである。
その独特なデザインとガシャガシャとメカニカルなサウンドに20代前半の自分はハートを射抜かれたのである。
今思えば、ファットボーイ以降DUCATIのモンスターに乗り換えたのも999の影響があったことは間違いない。
品質に問題があり、古いDUCATIは故障が酷いから辞めた方が良いと言われ、新車のモンスター1100EVOを購入したのだ。結局、モンスター1100EVOは3週間ほどでエンジンが壊れて売却したが。
今のドゥカティに繋がる革新技術の集大成
今回紹介するスーパーバイク999(以下999)は、最新モデルに繋がる方向性の転換が行われたモデルであり、今のラインナップを語る上で外せない存在。一昔前のドゥカティ、なかでもスーパーバイクはレーシングマシンとしての性格が強く、非常にサーキット寄りの性格だったが、この999から「ストリートでも楽しめる」スーパーバイクへと変貌した。
アイドリングのまま走り出せそうなほどの低速トルクがあり、それでいて6000回転から上の強烈なパワーを両立。これまでのように「交差点一つ曲がるにも半クラッチがいる」といった低い速度域での扱い難さを解消しながら、スーパーバイクらしいハイパワーを楽しめるようになっている。
また、ライディングポジションも、前モデルまでと比較して上体が起きた姿勢になり、ハンドル位置もライダーに負担が少ないように改善。レーシングマシン的なポジションを強いられないため、長時間走行を行っても疲労しにくくなったのも大きな変化だ。
バージン ドゥカティ
当時の最先端の技術を詰め込まれた乗り物というのは魅力的だ。
それに何よりこのデザインである。
圧倒的に不評の顔だが、自分は最高にカッコいい(カワイイ)と思っている。
みんながみんな良い、と言っていないところも余計に惹かれる所なのかもしれない。
ガレージも年内には完成予定。
一年を通してみても、暑くてバイクなんて乗れる時期は極めて限られてしまうけれど、自分が乗れるうちには手に入れたいと思う15年越しの片思いバイクなのである。
DUCATI 999
全長2,095mm
全高1,090mm
シート高780mm
ホイールベース1,420mm
乾燥重量186kg
排気量998cc
エンジン形式水冷L型2気筒 4バルブデスモドロミック
最高出力91kW-124hp/9,500rpm
最大トルク102Nm/8,000rpm