何もないから大きく言う。
昔は他人の目を気にしまくって生きていた。
如何に周りの人から成功者に思われ、一目置かれ、すごい人に錯覚され、金持ちだと思われ、アソコが大きいと思われるか。
それだけを考えて生活していた。今では全くそんな考えは無し。
何がどう変わってそうなったかという話。
何もないから大きく言う
先日出先で40~50代の車好きの謎の人達と会った。
ちょっとしたミーティングをイメージしてもらえば良い。
車好きな人達だが自分とは違って20年前の国産車とか軽自動車とかを愛するタイプの人達だ。好きな車のタイプや自動車遍歴は全く共通点が無い。
若い頃に無免許でバイクで何km出したとか、一般道で180kmのリミッターに当てたという武勇伝を語っていた。
彼らは誰も輸入車に乗った事は無かったけれどその時乗っていた自分のアウディを見て、各自いろんな”外車理論”を披露しあっていた。
・外車は壊れる
・外車はトランスミッションがゴミだから今は全ての外車がATかCVT
・エンジンオイルが減るのが仕様と言っちゃう日本車に追い付けないクオリティ
・フェラーリのMTは手首の返しだけで決まる、金属のゲートにぶつかるがっきーんという音を鳴らさないと変速不可に作られている
・アウディは故障が世界一多いからレースでも勝ったことが無い
などなど。
アウディに乗ってきた自分ではなく、複数の仲間内に対して自分の培ってきた知識自慢をして負けじと各自自説を披露しあっていた。
目の前にどちらも現在所有もしくは過去に所有していた人がいても、一度も乗った事ない人同士が知識自慢をしているのはとても不思議な光景だが世の中こんな事はしばしばある。
大抵、何もない人ほど多弁な傾向はある。
自分もそうだった。
口ばかりが達者で行動が伴わない。
輸入車なんて無理したって買えなかった頃、輸入車ディーラーに入るなんて相当勇気がいる事だった。そして自分が持っている最大限の高価風のグッズとたった一枚しかない一番高そうに見える服を着て、猫背でチャック全開でディーラーを訪れたものだった。
そして見込み無し客に放り込まれたくないため
『購入時期は、あの、その、えっと、、、6カ月以内です!!』
”予算はどの位ですか?
今日見ていただいた車だと大体1,000万円前後もあれば諸費用込みで行けるお車です。”
『せんまん?!たたたたたっか!!!!!あーーーいやいや、咳払いが。すみません、昨日から喉の調子が悪くて。乗り出しで1000万円ぐらいなのですね、あー思ったより安いですねー(棒)あーはいはいはいはい、、、。』
とまぁそんなレベルだ。
買えもしないのに言う事だけ。
その気持ちわかる、って人も中にはいるのではないだろうか。
他人の目が気にならない今
今は他人の目は気にならなくなった。
TPOはわきまえるけれど、それじゃ一番高い服と靴を着てディーラーやその他お店に行くかといったらそんな事はしない。
時計もしない事がほとんど。(以前Q8のインテリアにぶつけ車内を傷つけてしまったため)
今では欲しい物があったとき、購入してその先も使う見込みがあるかどうか、、、などを真っ先に考えるので、それ以前の担当者やお店が自分をどう思うかとかどう見てるかなど、どうでも良くなっている。
自分が何を持ってるとかも言わないし、純粋に知りたい事があるからお店に行ってるだけだ。
周りの評価は気にならず世界は自分と対象物の②点のみ。
ところでなんとなく世間的にはしょうもないいわれ方をする、可哀そうなブランドや商品がある。911以外はポルシェじゃないや大型二輪こそが真のオートバイ。コミネのライディングウェアは安いのでコミネマンと揶揄され貧乏オーナー認定されるなど。
自分はコミネのライディングウェアが大のお気に入りだ。
素晴らしい作り込みで感動するレベルだ。
メーカーに失礼な事を言ってはいかん。
コミネウェアを着て他のバイク乗りに後ろ指をさされようとも、貧乏人認定されようと何にも気にならない。むしろ、自分は貧乏だからと言うし。
自分の満足ラインを超えてから変化
自分自身の欲しい物を手に入れたりやりたい事、なりたい姿にかなり近づく事によって自分が人生に対して課した目標を達成した事が自信につながっている。
何もない頃はホントに何もないので周りに”すごいね”と言ってもらう事が唯一の満足感を満たす方法だった。
今では誰にも褒められなくても自分に課した目標を達成した自分を認める事が出来る。
そこにはもはや他者が入り込む余地はない。
もっと向上心を持って頑張れよ!!
そう言われても、これ以上欲しい物もしたい事も無いので頑張る理由がない。
自分の人生に満足しているので他人が何をしていようと気にならない。今の人生に満足してるから自分を周りに大きく見せる事もしない。
知ったかぶりをしたり、自分を大きく見せようとしたり、相手が自分より下だと言って自尊心を満たそうとしたりといろんな人がいるけれど、実体験として言える。
自分に自信があって余裕がある人はそんな事はしない。
今はお店に行っても
『すみません、貧乏でお金が無くて買えないのですが、御社の商品に憧れているので商品を見せていただくことは可能でしょうか?』
と胸を張って言える。