個人的にはなかなかいいアイデアだと。
岐阜県の銀行が2020年3月に新しい自動車ローンの取り扱いを開始した。
借主が借り入れに対して不利な要素を持っていたとしても、ローンの支払いが遅延すると自動車のエンジンがかからなくなることを条件に融資を受けられるというのだ。
これにより、過去ではなく今を評価する仕組みに変わるのだという。
頑張る姿を見てもらえない慣習もある
相手を判断する材料は何と言っても『実績』だろう。
スポーツ然り、金融、教育、生まれ等、社会全体でそうしたシステムが採用されている。
しかし、現代では随分価値観は変わってきている。
自分のせいではないのに、そして頑張れる自信があるのに、過去の実績のみで判断され『頑張る場』を与えられていない人もずいぶん多くいると思う。
以前、保険会社でサラリーマンをやっていた頃も思い出せば、入社時の面接で言われたことが印象的だ。
『転職を複数回している人は仕事が出来ない』
だそうだ。
まさに自分自身がそれに当てはまっていたがために言われたことではあるが、入った会社がブラックであろうと社長や上司が暴君でパワハラの嵐であっても、仕事を辞めるという行為自体が悪い事なのだそうだ。
なんて使えない人たちが多そうな会社なのだろう、と思って入社したが、、実際使えない人たちが大勢いる会社であった。
イエスマンしかいない、上司の靴まで舐めるような社員で溢れていた。
これが正常とするのであれば、複数回転職する人はこの会社には不適格という判断になるのだろう。
本当だったらすごい力を持っている人たちも、こうして芽を摘まれているのだろうなと20代の時から思って、目を細めてみていた。
過去にとらわれず前向きに生きていける新しいローン
そんな中、岐阜県の銀行が取り扱いを始めた自動車ローンはとても興味深い。
概要は以下である。
岐阜県の大垣共立銀行が2020年3月、「<頑張る人応援ローン>マイカーローンX(エックス)」と称する新しい自動車ローンの取り扱いを始めました。同行はこのローンについて、「真面目に働くために自動車が必要であるにも関わらず、これまで様々な理由から金融サービスを受けることができなかったお客さま」に向けたものとしており、これまで自動車ローンを組めなかった人にも融資ができるものといいます。
ただし、いくつかの条件があり、その最も大きなものが、「車両にエンジンの遠隔制御装置を取り付ける」というものです。毎月の返済を延滞するなどすると、遠隔でエンジンの起動停止措置がなされ、クルマが動かなくなります。支払われると、1、2営業日で解除されるとのことです。
融資を受けたい人の「過去」ではなく、「いま」を評価する仕組みです。審査は金融機関によっても異なりますが、たとえば自己破産したり、シングルマザーになって世帯年収が低くなってしまったり、消費者金融で借りて履歴が残っていたりするような人たちは、一般的にローンを組めません。クルマさえあれは仕事につけるものの、一度のミスでクルマを買いたくても買えない、といった人が、世界には17億人もいるのです。
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乗り物ニュース
支払い遅延でエンジン停止! 新型コロナで注目の新自動車ローン ワケありの人もOK
コロナウイルスのせいで必要な人が増えるかもしれない
現状まだコロナウイルスに関する明るい話は聞こえてこない。
収束時期も全く未定だ。多くの企業や個人が今後について、不安を抱えていることと思う。
しかし、そんな中でもこうした旧来の価値観にとらわれない、新しい試みが生まれてきていることは良い事なのかもしれない。