
色々な車を経験してきた人におすすめ。
セブンの走行距離がついに3000kmを超えた。
納車された直後は一分につき一か所ずつ壊れ続けているような状態だったが、故障も出尽くしたようである時を境に全く壊れなくなった。本当に乗ってて楽しくて最高。
速く走る、の先の車
若い頃は速い車が楽しい。
速さこそが全て。
そんな速い車も経験して全部一周回って、何なら二周以上回ってこのセブンに乗ると最高に痺れる。
一番はその原初の乗り味。
乗り物の原初の本質的な楽しさが溢れていることだ。
現代の車は物凄く便利になり誰でも乗れるようになった。
例えばフェラーリでも95年前後のF355の頃から段々オートマも登場してきて、『女性でも運転できるフェラーリ』という言葉がちらほら出てくるようになったそうだ。
それ以前の乗り物はまさに男の仕事場のコックピットであり、それこそ女子どもには運転できないような硬派な乗り味が支配していたことの証明でもある。
現代の車は運転補助までしてくれるので、それこそ運転が苦手な女性どころではなく『犬でも運転できるような車』がたくさん登場している。
便利な世の中であるが、そんな中にあって新車で購入できるケータハムのセブン。
もう、ありとあらゆる先進装備が付いていない。
運転していてハンドルは重すぎる。パワステ無し。
ギアも硬い。
自動で回転数も合わせてくれない上、スリップ防止機能も横滑り防止機能もエアバッグもABSも何にも付いてない。
簡単に横滑りする。
簡単に後輪ロックする。
ブレーキはノンサーボなので足先でちょんちょんなんて触っても1km/hも減速しない。
しっかり脚力を使って力で踏み込む必要がある。
急ブレーキは奥歯をかみしめないと無理。
車を手なずけるには自分の腕と足の技術のみだ。
一切の補助装置無し。
これが乗りこなせるようになるとアドレナリンが溢れるし、全てが意のままに動くのが快感に変わる。
電子的に補助や介入がゼロなので本当に人間が操作した事しか反映しない。
車の運転がというより、スキーやスノーボード、自転車に転ばず乗れるようになってきた、リフティングが連続10回出来るようになったという達成感に近い。
ドライバースキル100%
自動車運転を趣味としている人間にとってこれ以上の楽しみがあるだろうか。

望外な乗り心地の良さ
所有するセブン170Sはスポーツ走行だけが楽しい訳ではない。
その時々の状況や気分に応じてパーツを着脱しフルオープン、ドアだけ無し、屋根だけ無しなどいろんな形で楽しむことが出来る。
そして驚いたのが乗り心地がとても良い事。
この見た目だと長距離走行すると凄く腰が痛くなりそうなイメージを持つだろうがとんでもない。
サスは良く仕事してくれて衝撃を吸収してくれるし、長距離をのんびり走り続けるのもすごく快適。
長距離と言えば自分はバイクだったが、セブンで長旅に出るのはとても楽しそうだと思う。涼しくなったら計画したい。
