人生で何回目かの足るを知る。
最近はすっかり物欲が無い、、と自分では思っている。
もう少し前はもっと色々欲しいなと思っていたのだが、自分で手にしてみて理解して、足るを知った結果なのだと解釈している。
届かないからこそ猛烈に欲しくなる
ハイパー極貧時代はズボンとパンツすらも買えず、恥ずかしいからせめて上半身だけはよれよれのTシャツを着ていたものの、下半身はいつでも裸だった。
そんな頃は時給900円程度のアルバイトを1日に何十時間もして、ボロッボロの築7500年ほどの風呂無しアパートに住んでいるだけの生活だった。
あの頃は今振り返れば貴重な経験だったが、もういい。
もう一度あの頃に戻りたいなんて夢にも思わない。
で、そんな頃からフェラーリに憧れていたんだ。
当時の最新モデルは360モデナとガヤルド。時期的に新作で次はF430が出ますよ~というアナウンスが流れ、お金持ち達がコーンズにこぞってF430のフルオプションのオーダーを入れているようなタイミングだった。
そんな頃の自分と言えばフルオプションなんてとんでもない、ただのフルチンで何も誇るものが無い人生だった。
そんなフルチンが欲しがるフェラーリには車両の魅力だけではなく、フェラーリについてまわる華やかな成功のイメージも強烈に眩しく見えた事は間違いない。
あれから何年も経った今、もう自分に当時の面影はなく下はそのままだがTシャツもセールで買った新品のシャツに変わっている。
そしてずっと願っていれば必ず叶うと言っている通り、360モデナの6MTを購入して感動した後にガヤルドが来た。
それからまた何年か経ったのだが、自分の欲しい物は一通りに手に入って最近では全くと言っていいほど物欲が無い。
昔はもっとこう、夢に見るほど車やバイクが欲しかったんだが今は全くない。
手に入れてもその後が結構リアルに想像できるようになった事もある。どうせほとんど乗らないとか。
登場した瞬間久しぶりに痺れたハーレーの限定モデルハイウェイキング。
元々ロードキングが欲しくて新車購入しようと思っていたタイミングだった。
実際購入して乗ってみたものの、やっぱりなんだろうか。
初めて買ったハーレーとか初めて買ったフェラーリほどの感動は無く、数日で平常心に戻る。この買い物必要だったろうか、と。
時計も同じ感じでこんな事からもずっと、物で得られる満足感などたかが知れていると言い続けている。
年齢を重ねて落ち着いただけかもしれないが。
届かないからこそ猛烈に欲しくなることはあるはず。
欲は人生の原動力、頑張る源になるので欲がある人は全く恥じる事ではない。欲があるのなら精一杯それに向かって努力したらきっと叶うと思う。
健闘を祈る。