過走行のスポーツカーは華。
本来そういった使われ方を想定していないであろうスポーツカーやスーパーカーを使い倒して膨大な距離を走る。こんなにカッコいい使い方があるだろうか。今回登場するのはホンダのNSX。毎日の足に使ったオーナーのNSXの走行距離は現在68万kmなのだとか。
幸せなNSXのストーリー
人それぞれだが、自分はメーカーが威信をかけて作ったスーパースポーツなのに走行距離を気にしてほとんど走ってもらえず、金持ちのガレージから金持ちのガレージへと転々とするだけの車は可哀そうだと思う。
自分の価値観に当てはめると今回のNSXは最高に幸せな車の一台だ。
以下が今回の素晴らしいオーナーとNSXのストーリーである。
2005年走行距離115,000kmのNSXを購入した
1992年製の「NSX」とオーナーのショーンは、日本のスポーツカーが「アキュラNSX」として販売されていたアメリカからやってきた。2005年、ショーンは、走行距離約11万5千kmのNSXを購入し、274馬力のアキュラを日常の足として使っていた。年間平均で約3万kmを走破した。
18年後の現在、668,243km
そのため、この18年間で数十万kmが蓄積され、現在アナログのスピードメーターは415,227マイルを表示している。これは約668,243kmに相当し、スポーツカーが日常的に使えるクルマであることを示す立派な成果である。
「NSX」の赤い塗装が年月を経て、多少色あせても、内装があちこちで痛んでも、フロントが飛び石で傷だらけになっても、「NSX」は持ちこたえたのだ。
オーナーの話によれば、274馬力と284Nmを発揮するオリジナルの高回転型3.0リッターV6が搭載され、5速マニュアルギアボックス(これも初代)を介して後輪にパワーを伝達する。
定期的なメンテナンス(10万kmごとにタイミングベルトを交換)と消耗品の交換を除けば、大きな修理は必要なく、これは間違いなくホンダ/アキュラの品質を物語るものだ。
【アメージングストーリー】このホンダNSXの走行距離知りたいですか? たったの68万kmです アンビリーバボー!
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高性能スポーツカーは高耐久性も持っている事が多い
F1のように一発勝負で作られた車はさておき、高性能なスーパースポーツカーは求められる速度域からも尋常でない耐久性が求められる。
大半の日本車を購入する人はカタログ燃費、スライドドアか否か、後席モニターはついているかどうかしか興味がないので車の頑強さなどにはまるで興味がない。
実はダンボールで作られていても違和感を覚えないはずだ。
だがこれらNSXのような車は違う。
ホンダの看板商品なのでホンダの技術の結晶でなくてはならない。
一気に加速して一気に旋回し直後に急制動がかかっても、ものともしない車体でなくてはならない。
のんびり加速して第一コーナーで横転している場合ではない。
こんな高負荷なシーンを想定されて作られた車はやはり頑強であり、日常的なアシ車の使用であればウサインボルトがチワワの散歩をするようなものだ。
チワワの引きが強すぎて足腰を故障する事はあまり考えられないだろう。
以前はポルシェ911で100万km走った人が話題になった。
高性能なスーパースポーツカーを飾っておくだけではなく足車同様に使い倒しているのは一番カッコいいと思うし、何より憧れる。
68万km以上走った今からすれば買った当時の11万5000kmの距離なんて慣らし運転みたいなものだね。ホントに素敵な話。これからも走り続けて欲しい。
以下は68万km以上を走破したNSXの写真。