使いやすい車。
Q8の点検整備のため1週間借りているQ5SB TDI。
普段乗っているQ8と比べると随分コンパクトな車だなと思うものの、なんとも日本の道路事情にベストマッチなサイズでこれは誰にでもオススメサイズの車だと確信。エンジンも熟成された。
昔のQ5ディーゼルの印象は良くなかった
遡る事何年か前。
と日本導入は消極的だったアウディのディーゼルモデルの嚆矢(こうし)として登場した、、、気がするQ5ディーゼルことQ5TDI。
気になって乗らせてもらったことがあるのだけど、エンジンを始動すると車外では清掃車よりもディーゼルサウンドが騒騒しく、車内でも微振動やサウンドがやや気になるエンジンで動かす前から不安になったもの。
肝心の走りに関してはディーゼルエンジンなので高回転まで回らず、回転数を上げてもパワーは増していかない。その代わり低回転からグイグイと車を前へ押し進めるトルク、、、も無かった。
燃費も大して良くなく、アウディが好きな自分がオブラートに包んで言えば駄作だと思った。
・車内外は騒々しい
・微振動気になる
・高回転まで回らないし回しても速くない
・低回転のトルク感なし
・燃費もあまりよくない
・値段は600万円以上
当時の担当さんにこの話をしてどんなユーザーに向けてこの車を作ったのかと聞いてみたところ
『あまり車に興味やこだわりが無い人ではないでしょうか、、、。』
というコメントにそれ以上何かを聞くのは酷だと察した。
そんな訳であまりいい印象が無かったQ5TDIだが、今回新型を代車として1週間使ってみて想像以上に良くなっている事に驚いた。
ディーラーへQ8を預けに。
隣の青いのが代車。一番奥が良かったな。
借りて早速動かしてみる。
走行距離は1000km程度のほぼ新車状態。自分の車と思って大切に乗ろう。
いきなり結論だが、全てが良くなっている。
代車のQ5はスポーツバックなので後端が傾斜していてスポーティな見た目になっているSラインモデル。Sラインは軽度スポーツ志向だ。
エンジン始動時のガラガラ言っていた外音も随分抑えられ、室内は全く気にならず。
ディーゼルエンジンの微振動は僅かに残るが、Sラインモデルでサスが硬いので微振動なんて気にならないくらい結構ゴツゴツ来る。
アクセル踏み始めからディーゼルらしい太い走りで、少し右足に力を込めると間髪入れず加速。
おーいいね、これは随分と良くなったものだ。
走りに関しては前作の良くなかった所が見事に解決している。
アウディらしい機敏な動きでSUVの見た目から来る鈍重さは無い。
Q8luxuryと比べて気になったところや相違点は以下。
①エアコンの風の音が煩い
Q8はオートエアコンで急速に車内を冷やすときでもゴォー!!という風の音は基本無い。常に静か。それでいてしっかり冷える。Q5は完璧にゴォー!!だ。
②オートロックの音が騒騒しい
エンジンをかけて数メートル走るとガシャンとオートロックが作動し全ドアにロックがかかる。このQ5はまさにガシャンとロックがかかり、Q8は遠くの方でカシッという感じだ。
③窓が開くときの音が騒騒しい
窓をオートで開くとグイーとモーター音と共にガラスが下がる。
Q8は軽く引くとゆっくり開き、深く引くと通常速度で窓が開く。その際の音もほぼ無音なのでこのグイーが結構気になる。
④サスの突き上げ半端ない
小さな段差でも結構ゴツゴツ来る。
車内に振動を伝えないようにするQ8luxuryと比べるとその差は歴然。
Q5SB TDISラインに比べるとQ8は船乗ってるみたいな感じ。
⑤狭い道でのすれ違いの安心感が素晴らしい
Q8はミラー含めて横幅2200。
狭い道で正面からマイクロバスが走って来るのを見た時の切なさと言ったら無い。
Q5はコンパクトで見切りが良いので、そんなに気にしなくてもどこでもスイスイ走っていくことが出来て心が楽。
僅か数10センチの差でもこれが心理的にかなり大きく作用する。
⑥バックカメラの映像が荒い
写真のようにキレイなQ8のバックカメラ映像と比べるとかなりドットの粗さが気になる後方映像。
比べてみてQ8がただのサイズアップしただけのぼったくり車ではなく、実際カタログに載らないような細かいところまで気遣って作られている事がわかった。
同時にQ5のサイズ的な使いやすさや軽快に走る事の気軽さと言ったら無い。
新しいQ5SB TDIは素晴らしい車なので迷っている人は安心して買ってよさそうだ。
自分だったらSラインではないモデルを買いたい。
理由は家族で移動する車に硬い足回りはいらん。