軽い燃え尽き症候群。
走行距離がほぼ0kmからスタートする新車を購入するのは特別な体験だ。
これから刻まれる全ての数字が自分の走った距離、歴史。いいなと思う反面、慣らし運転が済んでいる中古車はそれはそれで楽だったと感じる今日この頃。
VFR800Fの慣らし運転が終了したので全開で回してみた。
VFR800Fのマニアックさを理解しつつある
今同じものを一から作ったらこの金額ではとても販売できないと言われるV4エンジンのVFR800F。
例えば現在V4エンジンを使ったバイクを販売しているイタリアのドゥカティ。
V4エンジンを搭載したパニガーレは新車価格で297万2000円からだ。オプション金額やその他諸費用を考えれば乗り出し350万円~のバイクとなる。
それに比べればこのVFR800Fは販売されて長いので今でも優しい金額で購入出来た。勿論パワーだけでなく先進装備も違うけれど。
トルクが激細というほど細くは無いけれど、分厚いトルクが、、、と言えるほどのトルク感は無し。割と常に回し気味だ。
その方が快適に走ることが出来る。
でも高回転まで回しても胸のすくような加速感はない。
これについてはVTEC発動前だからそうなのだろうと思い、VTECを発動したVFRを試したくてせっせと慣らし運転を進めていた。
ワインディングを走っていて、ここで高回転までグッと行きたい!!
と思うシチュエーションで次のギアにあげなくてはならないのは少々ストレスだ。
大人のツアラーという売り文句のVFRだが、世間一般に流通しているツアラーほど上体が起きる姿勢ではなくむしろやや前傾気味。前傾だと手首や首、腰が疲れる。
スポーティテイストに強く振ったツアラーなのだな!と思うとトルクがやや細く高回転のパワーもそれほどすごい訳でもない。
でも片持ちスイングアームだったり足回りにはお金がかかっていて、車体はガチっとしている。
玄人好みのバイクと大人たちは言うが、何がしたいのかわからないバイクと見る事もできる。
いや、未熟な自分が乗っているせいでまだ魅力をわかっていないだけなのかも。
今のところ、不思議なバイクにカテゴライズされている。
田舎道を走り続け慣らしを進める。
出先の道の駅で買った野菜を買って帰れるように大きめのバッグを積んだ。
使い勝手がいいのでここの所しばらくつけたままにしてある。
バイク好きに言わせればカッコ悪いとか重心が、、、とか言うのかもしれないが、当の本人が気にならないしむしろ便利なので問題ない。
大体からしてバイクなんて後ろにバッグが積んであろうとなかろうと、下半身だけ裸で乗っていようと誰も気にして見ていない。
ツアラーなので遠くに出かけた時にたくさんの魅力を発見できる気がする。
春になったら遠出してみたい。
後ろのバッグには防寒着もカメラ、GoPro備品や犬も入る。
そしてついに今日500kmの慣らし運転完了の距離に到達したので早速VTECを試してみた。
6400rpmから4バルブ高出力化
6400rpmからビートの効いたサウンドに変化し加速感が大きく増す。
音も大きくなる。
が、いっても107馬力のバイクなのでそこまで驚くほどの加速力という訳ではない。
四輪で言う所の428馬力相当。
まずまずな加速力。
もっと想像してるよりガツンと来るのかと思ったけれど、割と自然な感じで力が添えられている感じ。
このVFR800F。
あくまで全てがライダーの裏方に徹していて乗り手を驚かすようなところがない。
だからこそ、玄人好み、大人のバイクと言われるのだろう。
500kmの慣らし運転完了を目指して走り続けていたので、達成した今はメタルスライムを仲間にした後のような燃え尽き症候群に近い状態になっている。
パワーを解き放てるようになったので次は春を持って遠くへ行ってみたい。