車が好きだからこそ。
中に入ってみなければわからない事ってたくさんある。
先日、自動車整備士を目指す自動車大学校の学生さんと話す機会を得た。今年卒業なので、地元の自動車ディーラーの整備士として就職するのだそうだ。スポーツカーが好きだって言ってたけれど、どうせなら首都圏でスーパーカーの整備士になるのって選択肢にならないのかな、気になったので訊いてみた。
学校にはスーパーカー整備の講習もあった
特に地方では、生活にはなくてはならない正に足である車。
駅から歩いていきますなんてとんでもない。
最寄駅から徒歩180分だぞ。
そんな生活の要となる車の整備士を目指して、日々勉強している学生さん達。素晴らしい。
自分もこれからもお世話になります。
それで、今月卒業という学生さんに会ったので少し話をしてみた。
自動車整備を勉強するわけだが、国産車は勿論、特別講義で東京の大きなスーパーカー&ラグジュアリーカーのグループが来て学校で講義をしてくれたこともあったそう。
実際整備の講習でスーパーカーに触れる事もあったり。
それで、中には車好きの夢であるフェラーリやランボルギーニなどの整備士になるために首都圏に出ていく人もいるのかと思って訊いてみたところ、予想外な返事が、、、。
自分で整備が出来るからこそ
自分だったらもし自動車の営業マンをやるのであれば、おもいっきり趣味に振った車の営業をしてみたいと思う。(向き不向きは別として)
そう思ったので、フェラーリ正規ディーラーなんかのメカニックになろうとは思ったことないかと訊いてみると、
『ない。』
と。
なぜ??車が好きで、輸入車も好きで、自分でもマニュアルのスポーツカーに乗っているのに。
純粋に疑問だったので訊いてみると、その答えは実に納得できるものだった。
大きく2つあるようだ。
①部品単価が高く気を使って疲れそう
国産車だったら『エイヤ!!』って引っこ抜けるものでも、フェラーリでそんなことして万が一壊してしまったら、一発数百万円なんてザラ。気を使う特殊な車だからこそ、特殊な技術も必要そうで、なんか面倒なことが多そうと思ってしまうみたい。
なるほど。
確かに、腫れ物に触るみたいに仕事するのも疲れるよな。
だからと言って、その他の車がいい加減でいいという訳でもないのだが、言いたいことはわかる気がするぞ。
②そこで働いてもフェラーリが買えるわけではない
そしてもう一つの理由がこれだ。
講習時にうちの会社で働いてもフェラーリが買えるわけではないと説明を受けた。乗っている人は1人もいないという。
自分では一生買えない、ただお金持ちの車を直してるだけよりも、自分の車にも応用できる技術を磨きながら働く方が魅力的!と言っていた。
自分で整備が好きだからこその整備士。
いろんな形があるけれど、自分で乗れないんじゃつまらないもんね。
そんな訳で卒業生全員見ても、スーパーカー系の整備士に進む人は”0人”なのだという。
意外や意外。
でも話を聞いたらすごく納得した時間だった。