のぶろぐ13。

毎日が夏休みの人生。

料理人はスケベじゃなければダメ?!築地の職人に教わったこと。

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実は料理は得意な方。

 

首都圏に7年ほど住んでいたのだが、その時は音楽をやりつつ飲食店で働いていた。働く動機は食べるのに困らなそうだから、、、という理由だったのだが、段々ステップアップし後半は築地の和食を扱うお店で助手をしていた。

その時の不思議な教えが今でも忘れられない。

 

 

 

本物を追及する姿勢には強く共感

世の中、いわゆる『本物』を欲するのであれば相応の時間や出費が必要。これはモノでも経験でも同じことなのだが、料理の世界でもバッチリ当てはまる。

 

チェーン店展開している飲食店の中には、厨房に包丁を置かないところもあるそうだ。冷凍やパウチで届いた物をただ温めるだけという。

 

これは本物の料理とは言えず、わざわざお金を払ってまで食べに行くものかというと、少し考えてしまう。出先で簡単にお昼ご飯を済ませたいという時には、いいのかもしれないけれどね。

 

自分が20代半ばの頃に働いていた築地の飲食店は、ほとんどすべての物を店内で作っていた。

和食を扱うお店なので刺身の大根の剣(けん)は勿論、サラダにかけるドレッシングも手作りだった。

ちなみに安価な刺身についてくる大根のつま、あれはグリグリと大根をつまマシーンで細切りしたものだ。食感も見た目も最悪だ。

これが、技術があるお店に行くと職人が大根をかつら剝きし、それを細く切って大根の剣(けん)を作る。

 

お店や地方によって差はあるのかもしれないけれど、安い居酒屋やスーパーの刺身がのっている大根はつま、高級な和食店でかつら剝きから作られる大根はという認識だ。

 

 

脇役にこそ手を抜かない。

 

お客さんは食べないかもしれないけれど、それに対して手間をかけるところが流石と思って尊敬していた。今では出先の飲食店で刺身が出てくれば、まず大根を見る。

 

正直つまだったら期待できない。

そして大体その期待は当たる。

 

自分が働いていたお店はピーラー(皮むき)がそもそも置いていないため、針生姜も人参も、何を切るのも皮を剥くのも包丁だった。

 

お陰で今でもかつら剝きは出来る。(写真はぶどうだが)

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謎の精神教育

ここまで聞くと崇高な職人の世界の話で終わるのだが、それだけではない。

ここのお店ではもう一つの教えがあった。

 

それは

『料理人はスケベじゃなければダメだ。』

という教えだった。

 

50代のとんでもなく技巧派の職人さんだったが、とにかくスケベ。

一日中下ネタを言っている。

そんな師匠が言うにはこうだ。

 

『料理人っていうのはスケベじゃなくちゃダメだ!どうしたら気持ちよくなるのかな?ってことを考える事と、どうしたら料理が美味しくなるのかな?と考えることは全く同じだぞ!』

 

毎日の料理の修行の日々。

それはそれは下ネタのオンパレードで、耐えがたいほど厳しい世界であったw

 

 

例えば肉じゃがを作っているときの事だ。

ジャガイモかなんかの具材の位置を変えようと頑張っていると

『おいおい!!あんまりいじくりまわすなよ!ち〇ちんじゃねぇんだから!!』

という厳しい檄が飛ぶ。

 

和食では針生姜をしばしば使うが、自分が針生姜を料理に平面的に乗せてしまったことがあった。その時もすぐさま

『そんな寝かしちゃダメだ!!ち〇ちんみたいに天をつら抜くよう、高く乗せないと!!』

とまた激しい檄が飛ぶ。

 

仕込み中に包丁で手を怪我すれば

『SEXの事ばかり考えて集中してないからそんなことになるんだ!』

とも言われるし、職人の好きなエロ画像を無理やり見せられることもあった。

 

曰く、見るのも仕事だと、、、。

 

こうして厳しい厳しい和食の修業期間があったからこそ、包丁使う技術は勿論、揚げ物も刺身も炒め物も随分と詳しくなって、今の生活で大いに役に立っている。

 

デメリットとしては下ネタが叩き込まれ過ぎて、抜けなくなっている事だが。
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一芸に秀でている人はおかしな人が多い

今思えばとても楽しい時間であった。

楽しく技術も身に着けられ、お金まで貰えたんだから最高だ。

 

しかし、自分には出来ないような技術で料理を作り上げる様は圧巻だったが、やはりこうして突出している人は、どこか一般人とは違うなと思ったのも事実だ。

 

 

男はいくつになっても下ネタが好き。

今でも下ネタでずっと笑ってられるぞ。
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