クルマの契約と任意保険はセットなのだ。
保険業を長年やっていて、当然趣味の車の扱いも多い。そうした中でよく聞かれることの一つに『A車とB車で悩んでいるのだけど、保険料が安いのはどっち?!』という質問がある。
好きな車を買えばいいのだが、どちらも同じくらい好きな場合、保険料が安い方を選ぶというのも一つの方法だろう。
自動車保険料は車種によって違う
知っている人も多いと思うが、自動車保険料は車種によって違う。似たようなスポーツカーでも同じ補償内容で保険料差が2倍になる車もある。
『料率クラス』というものでそのクルマの保険料の基準となる数値が出るわけだが、これが今年2020年1月に改訂され細分化された。
今までは1~9段階で9に近いほど保険料が大きくなった。
それが改定後は1~17までになり、今までのMAXである『9』が『17』に相当する。
およそ数値が2倍になったのである。
この料率クラスは直近の事故実績に基づき毎年見直されているのだが、わかりやすく言うと、よく保険が使われている車の保険料(料率クラス)は高く、そうではない事故が少ない車は保険料(料率クラス)が低くなっているわけである。
前年度事故がなかったのに保険料があがって首をかしげている人もいると思う。
大抵はこれが原因だ。同じ車種に乗る他の人が事故で多く保険を使うと、同車種の保険料全体が上がってしまうのである。
そんな料率クラスを『損害保険料算出機構』(https://www.giroj.or.jp/)のホームページから調べることができる。
そこに気になる車の車名や型式を入力すれば、現在の料率クラス(保険料目安)を見ることができる。
今からそのやり方を説明する。
料率クラスの調べ方
『損害保険料算出機構』(https://www.giroj.or.jp/)のホームページにアクセスする。
ページを下にスクロールし上から2段目、自動車保険参考純率をクリック。
ページ上の型式別料率クラスのタブからも可能。
ページが開いたら下へスクロール。
型式別料率クラスをクリック。
ここに『メーカー・車名で検索する』『型式で検索する』の2つがあるのでいずれかを選択し入力。型式不明車や出たばかりの最新の車はないので注意。
例えばフェラーリ488で入力。
そうすると現在の1~17の料率クラスで表示される。
車両保険は17のMAXを確認。(保険料大)対人も平均よりは上だな。
その下には2020年1月以前の1~9での料率クラスが表示される。
これはいずれ1~17段階の最新の料率クラスへと変更される。
まとめと謎
これらの数値が大きければ大きいほど保険料も大きくなる。
車両価格は高額でもフェラーリのクラシックカーなどは事故が少ないため、保険料が軽自動車並みに安いものもある。まぁそれは納得。
謎なのがロールスロイスなどの現行モデル等はそこまで事故も多くなさそうなのに、料率クラスはかなり高めであることだ。
まぁ事故時の金額が大きいこともあるし、分母であるオーナーが少ないからこそ、、、というのも理解できなくはないが、ロールスロイスのカリナンなどは2020年1月現在、車両料率クラスが15だ(ほぼMAX)。出たばっかだし、まず事故起こした人がいるのかどうか、というレベルだと思うが。レイスも車両料率クラスがMAXの17である。
ちと公平性に欠ける気がしないでもないのだが、高価な車に乗っていても保険料は安い方が良いだろう。正確な保険料の見積もりは補償内容にもよるので、保険会社を通す必要があるが、この料率クラスの数値で保険料が安いか高いかの目安はつく。
ぜひ活用していただきたい。