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ポルシェ 911カレラ4S 2019 レビュー。

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安定の勇者っぷり。

 

2019年1月30日に受注開始となった新型911 カレラ4S。ポルシェの911はまさに同社の名刺的なクルマだ。911には様々なモデルがあるが、乱暴な言い方をすると全部同じクルマでそれぞれ仕様が違うだけのバージョンだ。しかし、その"仕様が違うだけ"が随分と濃く、そして深いのである。

 

 

 

さて今回の車は911カレラ4S。911はクルマの名前でカレラはグレード名のようなもの。意味はスペイン語で『競争』つまりレースのことだそう。

そこに4輪駆動の4がついて、スタンダードよりもパワーアップされてますよの『S』がついたという訳。

 

これだけ長い期間されているスポーツカーもそうそうないだろう。

 

何と言っても我々クルマバカからすれば憧れの911も世間的には完璧に趣味の車。100万円のクルマで通勤や買い物や旅行には事足りるのに、そこに1000万円以上する狭いクルマにお金を払う価値とは、、、っていうポジションだ。そんな、経済状態がよくなくなったときに真っ先に切られる可能性が高い立ち位置の車が、1964年からずっと作り続けられていることが素晴らしい。
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ポルシェ911カレラ4S

 

ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4519×1852×1300mm
ホイールベース:2450mm
車重:1565kg(DIN)
駆動方式:4WD
エンジン:3リッター水平対向6 DOHC 24バルブ ターボ
トランスミッション:8段AT
最高出力:450ps(383kW)/6500rpm
最大トルク:530Nm(54.0kgm)/2300-5000rpm
タイヤ:(前)245/35ZR20 (後)305/30ZR21 
燃費:9.0リッター/100km(約11.1km/リッター、欧州複合サイクル)

0-100km/h加速 3.6秒

0-100km/h加速 3.4秒(スポーツクロノパッケージ装着時)
価格:1772万円

 

試乗車はグレーで控えめなカラーだが、無駄のないプロポーションにうっとりする。

ワーゲンのビートルをレンジで温めて、叩いて伸ばせばこんな形になりそうだ。もはや『911』という車名は神格化されているくらい特別感がある。誘っていただいた営業氏に感謝せねば。

運転時は気にならなかったが、ペダルはやや左に寄っている。
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車内に乗り込みエンジンをかけると元気なサウンドが聴こえる。

そんなに爆音でもない。控えめだが、只者ではないパワーを秘めている、、、そんな感じだ。これがBMWのM系だと明らかにバフォーン!!と派手に鳴らして来る。そういう感じじゃない。

 

コンフォートモードで街中に出る。

中は静かで快適。全然ゴツゴツしない。アウディのA3と同程度だ。それでいてアクセルに力を込めれば街中では充分以上の加速力を得る。

3000回転くらいを超えるとマフラーのフラップが開くような感じで

『ぎゅいーーん。バフォーーーーン!!』と音が明らかに野太くなる。もはや911もほぼ全車ターボだが、ターボっぽさはほとんど感じない。耳を済ませると外でターボ特有のヒュルヒュル音が聞こえて来るが、回転数が上がってしまえば全然気にならない。

 

ここで高速道路で乗り加速チェックをする。

高速道路の本線に入るまでのらせん状の道を上がっていく時はまるで、ジェットコースターのファーストドロップの上り坂の気分だ。しかし、自分自身の手足で操作できるため、ジェットコースターと違って恐怖はまるで無い。ジェットコースターは怖すぎるw

 

スポーツ+モードにいれマニュアルモードへ。パドルを操作して本線へ合流していく。

 

バフォーーーーーーーン!!

 

いやぁ、素晴らしい安定感。

450psだが、そんなたまげるほど速いわけではない。個人的にはもっと速くても良い位だ。そう思ってしまうくらいドッシリとして危ない感じが全然ないのだ。がっちりと安定していて、スピード感がない。どこかに吹っ飛んでいきそうな感じも無い。(フェラーリ360モデナのようにエンジンから焦げ臭いニオイもしてこないw)

 

これ、パドル操作して気持ちよく走っていたら車好きでなくても、200km/hくらいまではあっという間に到達してしまうのではないかという加速っぷりだ。そのくらい安定していて速い。

この試乗車はスポーツクロノパッケージ装着で0-100km/h加速 3.4秒のクルマなのだ。

それだけのポテンシャルのクルマを速く感じさせないほど、車体が安定しているということなのだろう。

後日談だが、翌日A3で高速走行したが911カレラ4Sの後だったので車体がブレるブレる!いかに昨日の911が安定していたかということがわかった。

 

 

 

高速道路なのでワインディングはない。だからコーナリングについてはわからない。けれどこれだけの安定性の高さから予想するに相当素晴らしい走りをするだろう。

 

アルファの4Cなどいい例だが0-100加速4秒半ばでも車体が軽かったり、安定感がなかったりすると加速時は恐怖を感じる。(特に助手席)

しかし、それよりも1秒も速い加速力を持った911カレラ4Sを『もっとパワーが欲しい』と思わせてしまう安定感の高さには本気で恐れ入る。

 

まとめると、911は最強だ。

街中走行も問題ないし高速走行なんてお手の物。デートにサーキットに買い物に使える自動車の一つの究極の姿だ。

残念なことがあるとすれば、これほどの素晴らしい乗り物を世の中でも極わずかな人しか所有することが出来ないことである。

 

しかし、そのわずかな人になるべく努力し成功した暁には、至上最高のドライビングプレジャーが待っている。

 

ポルシェ911カレラ4S、これは最高のスポーツカーだ。
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