DCT(Dual Clutch Transmission) は壊れやすい、とよく言われるがそれについての私見と対策について述べる。
DCTとは奇数段と偶数段でクラッチを交互に繋ぎ変えながら変速するトランスミッション。ポルシェをはじめフェラーリ、ランボルギーニ(ウラカン)、アウディやBMWのMモデル等スポーツカー系に多く搭載される。
俺もこのDCTが大好きなのだが欠点も存在する。
やはり何と言っても発進停止時の低速域のギクシャク感。
渋滞の10km/h以下時のスピードでよくあらわれるが、症状としては慣れていないマニュアル車のドライバーのようにガタガタ振動したり、突然意図しているアクセル開度以上に飛び出すことがある。
マニュアルトランスミッションと考えればわかりやすいが、ガタガタするのはクラッチを切るかギアを落とさないといけない時、まだそれが出来ていない時に車がガタガタする。
そして、突然飛び出すのはクラッチ操作を丁寧に行わず唐突に繋いだ時に起こりやすい。
これらの現象からわかるのは、DCTはスピードが乗っているときは最高に楽しく調子が良いが、渋滞時等はすごく苦手。よって低速時はドライバーが補助してあげることが必要だと思う。
ドライバーが対策として補助できるのは以下のことである。
渋滞時はコンピューターがこの後ギアを2速にあげていいのか、上げないほうがいいのかわからない。それなので任意でパドル操作等をするMTモードに切り替え、1~9km/h時は1速で走ってあげるようにする。
そうすることでギクシャク感が一切なくなった。
以前ゴールデンウィーク中、大混雑の榛名山にA3で上っていた時に長い上り坂渋滞でまさにガタガタ走行が炸裂した。いつもより何倍も半クラッチの時間が長いのが乗っていてもよくわかるし、『ウィーウィー...』という謎の電子音まで炸裂する始末w(多分この『ウィーウィー...』はクルマ語で"助けて"、だろう)
それなので、MTモードに切り替えて上記の運転方法に変えたところ、気になる問題は全て解消した。クルマ語のメッセージも出なかった。
そして、ガタガタしないのでとにかく快適だ。
きっとそういうことがわからずに、いつもオートマ状態で渋滞の中を走ったりしていれば調子も悪くなっちゃうかもしれない。
シングルクラッチでも街乗りは苦手で、特に初期型ガヤルドはあとほんの少し前に出たいときはアクセル操作では飛び出して危険なので、みんなで手で押したと某輸入車販売店でも言っている。
世の中、どんなことだって必ずいいことも悪いこともある。
それは全部そう。
さりげなく相手の苦手のところを支えつつ、相手の長所を引き出せる『出来る大人』になろうじゃないか。