音が欲しければ追加料金。
大好きだったF1も全く見ていないし行っていない。
鈴鹿F1は2013年までは毎年必ず行っていた。しかし、それ以降は興味がなくなった。
エンジンサウンドがV8NAからV6ターボになったからだ。
音のないF1には興味が持てない。
しかし、市販車スポーツカーにもその流れがどんどん来ているようだ。
アウディのEVスポーツカーのサウンドオプション
2021年に発表される予定のアウディの新型EVスポーツカー『e-tron GT』。
最高出力は590馬力で0-100km/h加速は3.5秒。
一回の充電での最大航続距離は400kmに及ぶそうなのだ。
こうした新しい電気自動車の話は、最近は頻繁に耳にする。
特段珍しい事ではない。
しかし、その中で一つ気になったオプションがあった。
『サウンドパッケージ』という名前のオプションである。
EV車ならではの装備と言えるが、詳細については下記を見ていただきたい。
e-tron GTの顧客は、e-soundを聞きたいかどうか、どのように聞きたいか、を自分で決めることができる
。e-tron GTには、「AVAS(音響車両警報システム)」と呼ばれる低速走行時の警告音が標準装備される。この警告音は、車両のフロント部分に設置されたスピーカーから発せられる。この警告音は、欧州では20km/h から、北米では32km/hから、徐々に静かになり、60km/hに達すると聞こえなくなる。
オプションの「サウンドパッケージ」は、刺激的なサウンド体験を提供する。ラゲッジコンパートメントに配置された2つのコントロールユニットとアンプが、迫力のサウンドを生み出す。
システムは、車体外側のフロントスピーカー、車両内部のリアドア部分のスピーカーで構成される。大型のため、65Hzまでの周波数を正確に再現できるという。
ダイナミックハンドリングシステムの「アウディドライブセレクト」では、e-soundをドライバーの好みに応じて設定できる。
エフィシエンシーモードでは、AVAS警告音のみが作動する。コンフォートモードでは、車体外側のリアスピーカーが機能し、最高速の領域まで洗練されたサウンドを届ける。
ダイナミックモードでは、車体前後のスピーカーの音が大きくなり、室内のスピーカーのサウンドも追加される、としている。
車体外側にまでスピーカーの音で音を響かすシステム
マセラティのギブリディーゼルもスピーカーが搭載されているモデルがあった。
1000万円もする高級車なのに、エンジン音は良くないのでスピーカーから音を外向きに再生するなんて、コントみたいな話だ。
これは、自分が石器時代の人間だからそう思うのだろうけれど、マセラティは低価格車ではない。
歴史ある名門ブランドである。
本物を求めているからこそ、その金額を支払うのに、サウンドは偽物というなんとも情けない話である。
現行F1もエンジン音の評判が悪いためにV8NAやV12NAに戻すことはせず、スピーカーをF1マシンに搭載して大音量で『走行音を流す』話も上がっていたほどだ。
現在のF1に興味はないので、今は採用されているかどうか知らないが。
これはコントみたいではなく、コントそのものである。
レース中、雨が降って排気音を大音量で流すスピーカーが壊れたら、スピーカー交換のためのピットインをするのだろうか。
無音であるが故、電気自動車にも避けて通れない問題ではある。
そのため、各社自分のようなボンクラから文句が出ないよう、努力している姿が見られる。
しかし、100歩譲って車内に響き渡るエンジン風サウンドは良いとしよう。
車体の外側に向けたスピーカーで迫力の音を流すなど、アホ臭い。
大音量の外向きスピーカーって街宣車かいな。
電気自動車とスポーツカーの未来は
以前試乗したBMWのi8は、予想よりもはるかに良い出来で、将来の電気自動車+スポーツカーの組み合わせも、全部が最悪な世界ではない事を感じさせてくれた。
でも、3気筒の電気自動車で2000万円ならば、やっぱりM5のV8ツインターボエンジンを搭載したi8を出して欲しいと思ってしまうのは、自分が古い人間だから仕方がないのかもしれない。
本文中の画像はレスポンスより